失敗国家からの脱出は戦略的に、段階的に考えるべきだろう。私の主張は、五年間の移行期間をおいて公務員の採用試験を大きく変更し、公務員の昇進基準を抜本的に改めることである。この措置は、現職の官僚については完全に適用外とする。なぜならば、彼らが失敗国家の一因を成しているからといって、その世代にいまさら大金をかけて外国研修をさせ、英語能力を向上してもらおうなどと期待する方が無駄だからだ。大人になって片手間で外国語をやったところでさほど上達するはずがない。逆に、下手に巻き込もうものなら、この救国案が法律にならないうちに潰されてしまいかねない。ここで最も強調しておきたいのは、私の戦略的救国論は次世代のためにあることだ。次世代こそが日本を救わなければならない。我々の世代は自己破産したことを認め、せめてもの罪滅ぼしに、次世代のための救国案を実施年月を少し先にしたうえで法制化すべきである。そのためには、日本社会のひとつのベースセンターとなりうる官庁の採用昇進を大幅に変更しようというのが私の主張だ。