考えるきっかけを与えた

2011-03-07

海外にも一度だけ連れて行ったことがある。韓国だ。ここでも私は少し変わった所へ連れて行った。板門店(パンムンジム)だ。言わずと知れた、韓国と北朝鮮との軍事境界線の施設である。板門店へ連れて行ってくれるのは、韓国人ガイドではない。国連の職員だ。まず施設へ向かうバスに乗せられる時に「もし何かあったとしても、その責任を問わないということに同意します」という誓約書に署名させられる。そんな観光地など他にあるはずがない。そこが準戦時下であるということを思い知らされる。板門店に着くと、よくテレビに出てくる見慣れた会議室に通される。その会議室にはテーブルの真ん中に線が一本引かれている。それが韓国と北朝鮮との軍事境界線になっている。その線を超え、反対側に立てば、そこは北朝鮮の領土である。この板門店の会議室は、北朝鮮側から入れる時間帯と、韓国側から入れる時間帯とに分かれている。こうした場所を見て回りながら、普通の観光地に行っているだけでは分からない、日本の置かれている環境というものについて、考えるきっかけを与えたかったわけである。