結果的に、98年8月期決算で低迷の底を打ち(ただしこの間も同社は一貫して連続増収増益である)、99年8月期には一転して目を見張るような好決算を達成、「奇跡のV字回復」を成し遂げた。再びユニクロは、第2の成長軌道に乗ったのである。既存店の前年割れも98年9月をもってピタリと止まり、以降2001年8月まで、ユニクロの既存店はなんと34ヵ月連続で前年を上回るという新記録を樹立している。それを可能にしたのは、次々と打ち出された矢継ぎ早の企業改革だ。その第1は、役員陣総入替えを断行したこと。7人の取締役中、Y正社長(当時)、堀端雄二専務(同)を除く5人が総入れ替えとなった。しかも新メンバーは、いずれも外部からのスカウト組で、30代の若きビジネスエリートたちだった。たしかに本気になって企業を変えようとすれば、思い切ったトップの入れ替えや若返りが究極の近道だろう。しかしこれは、経営トップに多大なエネルギーと、苛烈にして高度な経営判断を強いる。時にはある種の蛮勇や冷酷ささえ必要になる。